こんにちは、ToMO(@tomo2011_08)です。
アメリカにおける中央銀行制度の最高意思決定機関・FRBは、2025年9月17日に今年初となる利下げを発表しました。
政策金利は4.00~4.25%に下方修正され、国内外にさまざまな影響を与えています。
専門家の間では、今後もさらなる利下げが実行されると見られています。
アメリカが利下げを実行すると円高ドル安になるというのが一般的な見解ですが、為替は短期金利だけでなく長期金利の影響も強く受けるため、必ずしも期待する方向へ動くとは限りません。

そこでここでは、アメリカの利下げにより物価や株価などがどのような影響を受けるのか、利下げに備えておくべきことなどをわかりやすく解説します。
日本国内の物価に興味がある方や株式投資をされている方におすすめの記事になります。
目次
利下げとは?
利下げとは、政策金利を引き下げることです。
政策金利は各国の中央銀行が定める短期金利のことで、景気や物価を左右する要素となります。
例えば、アメリカならFRB(連邦準備制度理事会)で年に8回FOMC(連邦公開市場委員会)を開催し、政策金利の方針を決定しています。
アメリカのFOMCに相当する「日銀金融政策決定会合」を開催し、政策金利の方針や景況判断などを実施しています。
政策金利は、中央銀行が民間金融機関に融資を実行するときの金利の目安となります。
利下げが実行されると民間金融機関は資金を調達しやすくなるため、個人や企業への貸付金利も引き下げられることが一般的です。
貸付金利が引き下げられると、個人・企業は融資を受けやすい状態になり、消費や投資が増えて景気が上向きになります。
ただし、利下げをし過ぎると、貨幣価値が下落するだけでなく、インフレが加速して生活を圧迫することもあるため注意が必要です。
アメリカの利下げと為替への影響
日米の政策金利差により、為替は影響を受けます。
円高ドル安へと動く
日本の政策金利はほぼ変動せず、2024年からは緩やかな利上げを実施しているため、アメリカが利下げを実施すると、日米の政策金利差は縮小します。
日本からアメリカに投資する旨味が減るため、相対的な日本通過の価値上昇、つまり円高ドル安へと為替が動くと考えられます。
円安ドル高になる可能性も
しかし、為替は政策金利だけで決まるのではありません。
景気や失業率、大統領選挙といった政治的動きなどからも多大な影響を受けます。
また、FOMCが政策金利の変動を発表する前に、将来的な利下げを見越した対応を実施することもあります。
例えば、2019年にアメリカが利下げを実施した後、ドル円の為替相場はほとんど動きませんでした。
2004年9月も0.50%と大幅に利下げを実施したものの、円安ドル高に歯止めをかけることはできず、かえって国内のインフレを加速させる一因ともなっています。
利下げがもたらすさまざまな影響
利下げの影響を受けるのは為替だけではありません。
利上げ・利下げは国内の短期金利を調整する金融政策ですが、諸外国の経済に影響を及ぼすこともあります。
特にアメリカのように世界1位のGDP(国内総生産)や貨幣流通量を誇る経済大国となれば、影響力も甚大です。
利下げにより次のような影響が及ぶことがあります。
- 市中金利の引き下げ
- 消費の拡大
- 雇用の拡大
- 株価の上昇
- 物価の下落
それぞれの動きについて見ていきましょう。
市中金利の引き上げ
政策金利の引き下げが実施されると、民間金融機関の金利も下がることが一般的です。
ローンを借りるなら好機といえますが、預貯金の金利も減るため、金融機関に預けているだけでは資産を増やすことが困難になります。
消費の拡大
利下げによりローンの金利が下がると、利息の負担が減り、借りやすい状況になります。
住宅ローンのように長期かつ高額のローンを組む場合であれば、より一層金利引き下げによる恩恵を実感できるでしょう。
また、企業にとっても事業拡大や新規事業のチャンスといえます。
消費が拡大し、景気が上向く可能性もあります。
雇用の拡大
企業活動が活発になることで、働き手を増やす必要が生じます。
雇用が拡大し、失業率の低下が見られるようになるでしょう。
また、所得向上が見られることで、さらなる消費拡大も期待できます。
住宅や自動車などのモノの消費だけでなく、教育や保健といったサービスの消費も増加する可能性があります。
株価の上昇
利下げを実施すると、企業は事業活動や投資活動を活発に行うようになるため、業績は上向き、株価は上昇することが一般的です。
アメリカの株価と日本の株価は連動しているため、株価が上昇し、日経平均株価などの株価指数も上昇すると見られます。
物価の下落
利下げにより円高が進行すると、輸入品の価格が下がり、国内物価も下落する動きがみられることが一般的です。
日本は食糧やエネルギーといった生活に不可欠なモノの自給率が低く、多くを輸入に頼っているため、為替の動きは物価と連動します。
ただし、アメリカの利下げが円高を促進しない場合は、日本国内の物価も期待するような下落は見られません。
また、割高感から消費が冷え込む可能性もあります。
さらなるドル高円安に備えてできること
アメリカの利下げによりドル高円安が加速した場合に備えて、次の対策を実施できるでしょう。
- 為替ヘッジ付き商品の利用
- 輸出関連企業への投資
- グローバル規模の分散投資
- 実物資産への投資
なお、為替や株式、金などの動きを正確に予測することが不可能です。
一般的とされる動きについて紹介しますが、いずれも利益を保証するものではありません。
為替ヘッジ付き商品の利用
外貨預金や外貨建て保険などは、ドル高円安が続いているときにはメリットの多い商品ですが、預入時よりも円高ドル安になると元本割れが生じることもあるため注意が必要です。
為替変動リスクが気になるときは、為替ヘッジ付きの商品や債券の利用を検討できます。
為替差損が軽減され、元本割れのリスクも軽減できることもあります。
輸出関連企業への投資
ドル高円安が続くと、輸出関連企業や海外で事業を展開している企業は利益を得やすくなる傾向があります。
事業内容や成長性をチェックしたうえで、株式投資を検討できるかもしれません。
ただし、為替が急変することもあるため、こまめにポートフォリオを見直しことが必要です。
グローバル規模の分散投資
日本とアメリカ以外の国々へ目を向けてみましょう。
外貨預金や投資信託なども活用し、さまざまな国の資産に分散投資をすることで、特定の為替市場に影響されにくいポートフォリオを構築しやすくなります。
実物資産への投資
日本では急激な物価上昇が続いています。
資産を現金として保有すると、資産価値を目減りさせることにもなりかねないため、金や不動産といった実物資産にも目を向けてみましょう。
まとめ
政策金利がわずか0.1%変わるだけでも、国内外の経済に大きな影響を及ぼします。
利下げ・利上げが物価に与える影響を理解しておくことは、私たち一人ひとりにとって重要なことといえるでしょう。
また、政策金利の変動が、常に同じ結果に結びつくわけではない点にも注意が必要です。
一般的にはアメリカが利下げを実行すると、日本国内の物価は下落するとされていますが、日米の政策金利差や政治的要因、環境要因などが複雑に絡み合い、モノ・サービスの価格が上昇する可能性も十分にあります。
経済の流れを正確につかむためにも、普段から国内外の情勢にアンテナを張り巡らし、リアルな情報を入手することが必要です。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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