こんにちは、ToMO(@tomo2011_08)です。
以前の記事で「就職氷河期世代」について、少し書かせて頂きました。
その記事を以下に貼っておきますので、宜しければご覧ください。
私も就職氷河期世代に当たります。
あまり時代のせいにはしたくありませんが、とても苦しい時期を大事な年代で経験した世代だと思います。
学生から社会人になる大事な年代で、バブルが崩壊して、まともな就職先への就職のチャンスが極端に少なかったのです。
それによって、非正規雇用者になったり、フリーターになったり、ひきこもりになったりする人が増えました。
今もそれによって苦しんでおられる方は大勢おられると思います。
スキルを身につけるべき大事な時期に、スキルを身につけられず、それを引きずって収入を上げることができず、生活するので精一杯という状態の方です。
それを自己責任という方もおられると思いますが、そもそも他の世代が与えられるチャンスを与えられず、それを挽回できずにいるのです。
日本では一旦沈むと這い上がるのは大変で、這い上がるチャンスを与えられなかった、あるいは数少ないチャンスをつかめなかっただけだと思います。
今回は、その「就職氷河期世代」について書いていきたいと思います。
「就職氷河期世代」に当たる方におすすめの記事になります。
目次
「就職氷河期世代」の苦悩
1993年から2005年に社会人になった人を「就職氷河期世代」と呼びます。
大学卒業時、バブル崩壊により大卒でも半数近くは就職できませんでした。
大手企業も採用を極端に減らしたり、見送ったりしていました。
就職できない人は、引きこもりになったり、フリーターになったり、派遣労働者になったりしていました。
一度、引きこもりやフリーター、派遣労働者になると、なかなかそこから這い上がることが難しくなります。
そういう経歴が付いて回りますし、社会になかなか適用することも難しくなってきます。
就職できた人でも、希望の業種・職種ではない人もたくさんおられたと思います。
そのため、職場に希望を見いだせずに退職した人も多かったと考えられます。
フリーターや派遣労働といった非正規雇用の問題点は低賃金です。
非正規と正社員の平均給与差は、325万円もあるらしいです。
低賃金のため、日々の生活をおくることで精一杯となり、結婚もできない、交際費がなく出会いがない、将来の貯金もできない状態に陥ります。
そこから抜け出すべく何か資格取得や事業を始めようにも、お金がないのでできません。
そのため、今でも苦しんでいる方は多くいます。
政府の支援
最近、政府も「就職氷河期世代」の就労支援をするようになりましたが、それまでは苦しんでいる人を見てみぬふりでした。
就労支援も不十分なもので、「30万人を3年間で正規雇用にする」という目標ですが、「就職氷河期世代」は1,700万人いて、30万人は少なすぎます。
その証拠に、2019年に宝塚市が「就職氷河期世代」に限定した採用を開始しましたが、倍率は500倍を超えていました。
「就職氷河期世代」はすでに40代前半~50代前半で、支援の時期も遅すぎます。
スキルのない40代、50代の人を会社は入れたくないでしょうし、40代、50代で正規雇用になっても、それまでの大事な期間を取り戻せるわけではありません。
遅くてもやらないよりましですが、すでにもうタイムオーバーを過ぎてしまっているのです。
おそらく、政府は今直面している「人手不足をどうにかしたい」、少し先の「このまま40代、50代が就職できずに老後を迎えると生活保護が急増する」ということから慌てて支援をしているように思えます。
いまさら「異次元の少子化対策」と言っていますが、少子化になっているのは政府が今まで「就職氷河期世代」に対する支援をしてこなかったことが原因です。
就職氷河期の時に適切に政府が支援していれば、「就職氷河期世代」も普通の暮らしができて子供をつくり、消費をすることで、日本経済の発展に寄与していたと思います。
「就職氷河期世代」で、政府や社会に不満を持っている方は多いのではないでしょうか。
会社での「就職氷河期世代」
運よく就職ができた「就職氷河期世代」も苦悩は多いです。
そのような厳しい時代に就職できた人は、会社の中で必死で努力してきたと思います。
就職できただけで恵まれていると思い、就職できなかった人のようにはなりたくない、転落したくないという気持ちで頑張っていたと思います。
私もそうでした。
会社の中では同期が極端に少なく、数の多い上の世代や下の世代の意見に押されています。
上の世代が多いため、ポストが空かずに昇進できないことも多いと思います。
上の世代の給与が高いため、「就職氷河期世代」の給与は上がりません。
おまけに、上の世代は定年延長で65歳まで会社に居座る始末です。
不景気な時代だったので給与は低く、上の人からは「若いうちに頑張っていれば給与は上がるのだから、我慢して働け」と言われて頑張ってきました。
しかし、現在は年功序列の賃金を変えて、ジョブ型雇用にしますと言い出しています。
ジョブ型雇用とは、会社に必要な職務を明確にし、その仕事に適した人材を配置・採用・育成する制度です。
つまりは、年齢が違っても同じ仕事をしている人は同じ賃金になるということです。
さらに、人手不足のため、優秀な新入社員を獲得するために、若い年齢層だけの賃金だけが上がり、40代・50代の賃金は上がりません。
40代・50代にとってはいい加減にして欲しいと本音では思っている方もおられるのではないでしょうか。
「就職氷河期世代」の老後
このように、たくさんの不利益を被っている「就職氷河期世代」は、当然他の世代と比べて持っている資産は少ないです。
あと10年ほど経つと、「就職氷河期世代」は年金を受給し始めることになります。
懸念されるのは、現在の公的年金制度で「就職氷河期世代」の所得保障が十分な仕組みになっていないということです。
日本の年金制度は、2階建て構造になっています。
65歳になれば、すべての国民が職種に関係なく共通して受け取る、定額の国民年金(基礎年金)がその1階部分です。現役時に支払う保険料は定額です。
一方、2階部分は報酬比例制度と呼ばれます。
これは、現役時代にサラリーマンや公務員など被用者だった人が、現役時の報酬に比例する形で受け取る年金です。
本来、被用者であれば厚生年金という仕組みに加入し、報酬に比例する保険料が給料から自動的に徴収されます。
しかし、パートタイマーなどの短時間の非正規雇用にとどまっていると、厚生年金に加入せずに、国民年金のメンバーに留まることも多いです。
国民年金の保険料は自分で支払う必要がありますが、収入が低く、それを払えない方も多くいると思います。
日本の公的年金制度は、現役時の就業形態が正規雇用のみが想定されており、非正規雇用のことは一切考慮されていません。
現役時代に資産を築けず、年金も非正規雇用だったため、ほとんどもらえないという方が、これからどんどん年金受給年齢に達するのです。
そのため、老人になっても生活費のために働く人、老後破綻して生活保護を申請する人が急増するのは目に見えています。
老人になっても働く人も、いづれ体が思うように動かない日が来ます。
その場合は、生活保護を申請するしかないことになります。
「就職氷河期世代」が今すべきこと
上記のような老後をおくりたくないため、「就職氷河期世代」はこれまで努力されてきたと思います。
それでも、大きな壁に何度も跳ね返されてきた方も多いと思います。
そのため、希望を失い、政府や社会に疑念を抱き、何かをやる気力もないという状態になっているかもしれません。
希望を持て、頑張れ、というのは酷だと思いますの言いませんが、1日1日自分のできることをやって、前進していること、成長していることを実感してみてください。
昨日の自分よりもできることや知識が増えたとか、小さいけど今日は1歩前進できたなど、それが小さな喜びとなって、どんどん前進していくことができるかもしれません。
自分が変わらなければ、周りも変わりません。
自分が少し成長した、前向きになれただけでも、周りは変わります。
今は幸運といっていいのか人手不足です。
また、遅すぎますが、政府の支援もあります。
中小企業は、「就職氷河期世代」の採用を積極化しているということも聞きます。
「就職氷河期世代」の採用に合格して、今は楽しく働き、自分の未来を変えた方も多くおられます。
どうかこのようなチャンスを積極的に生かして、自分を成長させ、自分の未来を変えてみてはいかがでしょうか。
今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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