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【働き方】若者の「静かな退職」 ~リスキリング ゼロ勉強社会人 エンゲージメント 働きがい~

こんにちは、ToMO(@tomo2011_08)です。

 

2024年に入社した新入社員の方は、入社から1ヵ月経過して会社には慣れてきたでしょうか。

すでに会社に慣れてバリバリ仕事をしている人もいれば、もう社会人は無理だと思っている人もいるでしょう。

 

社会人になる前に抱いていた理想と、会社の仕事の現実との差に思い悩んでいる方もいるでしょう。

 

今回は、「静かな退職」が新入社員にも広がっているというニュースがありましたので、その件について記事にしたいと思います。

 

 

以前に、40代・50代に「静かな退職」が広がっているという記事を書きましたが、その「静かな退職」が新入社員にも広がっているということのようです。

 

「静かな退職」とは何なのか?ということについては、以下の記事を読んでください。

 

tomokutchi.hatenablog.com

 

新入社員のサラリーマンの方や、新入社員の上司や経営者の方におすすめの記事になります。

 

 目次

 

新入社員の「静かな退職」

入社してすぐ戦力になる新入社員もいれば、すぐやる気をなくして「静かな退職」をする新人もいます。

 

最も悔しいのは採用に係った人事部のメンバーでしょう。

超売り手の新卒市場において、ようやく採用できた新入社員が「静かな退職」をしてしまうのですから。

配属先では、どんな受け入れ方をしたのか?

 

そもそも「静かな退職」とは、どんな概念なのでしょうか?

実のところアメリカのTikTokerによって拡散された独特の概念です。

現在では世界中のZ世代で使われるようになっています。

 

簡単に言うなら、まるで退職したかのように最低限の仕事をこなす働き方のことをいいます。

 

「静かな退職」といっても、何もやらずにぼーっと職場にいることを指すわけでありません。

会社のために汗をかかないし、出世のための自己研鑽はせず、淡々と言われたことだけをやる働き方のことです。

 

なぜZ世代の若者たちは、配属先の職場に失望し「静かな退職」を選択してしまうのでしょうか?

日本企業の場合理由は簡単で、自分の上司や先輩も、実際には「静かな退職」者であるからです。

 

言い訳ばかりで結果を出さない営業や、一向に生産性を上げようとしないデスクワーカーも同類かもしれません。

いつまで経ってもITリテラシーを高めようとしないベテラン社員も「静かな退職」者と言えるでしょう。

 

目の前の仕事さえこなせたらいいと考えている人は、日ごろの行動でわかります。

分かりやすいのは、学習態度と言えるでしょう。

 

「ゼロ勉強社会人」の多さ

リスキリングという言葉が浸透しはじめたのは2020年頃からです。

世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)において「リスキリング革命」という言葉が使われたことがきっかけです。

 

にもかかわらず、日本人の学習時間は驚くほど伸びていません。

総務省統計局が2022年に実施した「社会生活基本調査」によると、社会人の勉強時間は平均1日13分でした。

 

なんと、勤務先以外で自己研鑽に励む日本人は、50%もいないのです。

特に何もしていない日本人は52.6%、世界平均で18.0%という調査結果でした。

 

  • 読書
  • 研究・セミナー・勉強会へ参加
  • 資格取得のための学習
  • 通信教育・eラーニング
  • 語学学習

 

これらも自己研鑽の項目に入っているのですが、文字通り「ゼロ勉強社会人」が5割以上もいる計算となっています。

この「やる気のなさ」は世界最下位レベルです。

 

 

若者を失望させないために「変えるべき」こと

日本の労働生産性は世界30位(OECD加盟38ヵ国中)。

デジタル競争力は32位(国際経営開発研究所が調べた63ヵ国中)に甘んじている。

しかも年々低下傾向にあります。

 

もちろん若者たちは、その事実を知っています。

そしてそれが今のベテラン社員たちが招いたことも理解しています。

だからこそデジタル化の波に遅れ、いつまでも生産性の低い仕事をしていたら、若者からそっぽを向かれるのは間違いありません。

 

実際に、3年以内に離職する新入社員の多くは「変わろうとしない上司、職場」に強い失望感を抱いているといいます。

いろいろな事情があり、なかなか変われないこともあることが若者だって理解しています。

しかし、「変われない」のと「変わろうとしない」のとでは、大きな差があります。

もちろん、なんでもかんでも新しいことを取り入れたらいいかというと、そうではありません。

常に意識すべきは「不易流行」です。

 

不易流行とは、松尾芭蕉の、俳諧に対する考え方として有名です。

伝統を大切にしつつ、時代に応じて新しいものを取りいれていく姿勢のことです。

したがって、「変えてはならないもの/変えるべきもの」の区別ができれば、それほど迷うことはありません。

 

若者に「静かな退職」をさせないためにも、上司や先輩から率先して変わろうとすることです。

情報感度を上げ、将来のための自己投資を続けるべきです。

その姿勢が若者に希望を与え、組織にとって大きな戦力になるでしょう。

 

 

考察

ひと昔前であれば、出世をして収入を高め、幸せな生活をおくることを目指す人が大多数だったと思います。

 

しかし、バブル崩壊により、会社はポストを削減し、出世する人も絞り込み、出世のハードルは高くなりました。

40代・50代の給料は一向に上がらない一方で、人手不足を理由に若手の給料は上がっていくやるせなさを感じている人も多いのではないでしょうか。

 

その結果、40代・50代で出世のレールに乗れていない人は、出世を諦め、モチベーションが低下し、「静かな退職」をすることを選択することになります。

 

さらに、多様性が認められる時代になったことも大きいでしょう。

会社での仕事を最優先にする時代から、プライベートや副業などを優先できる時代になったことで、会社の仕事はほどほどにして、自分のやりたいことを優先する人も多くなってきました。

 

新入社員からすると、希望を抱いて入社したら、先輩や上司が「静かな退職」状態で、希望を打ち壊されることになっているのでしょう。

そんな中でも、自分の軸を持って頑張れる方はいると思いますが、周りの環境に抗うことができる人はそう多くはないでしょう。

 

そうは言っても、40代・50代で先が見えている世代に、会社が「キャリア自律」とか、「目標を持て」、「自発性を持て」といったところで、そういうことを考えられるような環境や地位を与えてもらっていないのが実情なので、難しいでしょう。

もし、そのようなことを考えられるのであれば、その方はすでに管理職に就いているか、自分で事業をしていることでしょう。

 

「静かな退職」はかなり深刻な問題です。

「静かな退職」は感染病のように社員間で広がりつつあり、広がれば広がるだけ企業の競争力が失われ、日本もさらに沈没していくでしょう。

新入社員にも「静かな退職」が広がるというのは、日本経済にとっては今後何十年と影響する問題で非常に深刻です。

また「静かな退職」をした新入社員から見ても、スキルを向上させることができずに、長い社会人人生のどこかでつまずくことになるかもしれません。

 

だからといって、会社がポストをたくさん作るというわけにもいきませんし、厳しい指導やバリバリ仕事することを強制をするのもこのご時世難しいです。

 

 

まとめ

40代・50代が仕事に希望を持てずに「静かな退職」をするもの分かりますし、それを見た若手が希望を失って「静かな退職」をするのも分かります。

会社がそれに悩んでいて、様々な策を講じていることも分かります。

 

なぜこのような状態になってしまったのでしょうか?

それはバブルが崩壊して、会社がそれまでの終身雇用制を維持できなくなり、欧米のようにリストラをしたり、人材の流動性の向上として転職を容易にできるようにしたことがきっかけでしょう。

給料もバブル崩壊前と比べても減っており、サラリーマンの暮らしも一層厳しくなっています。

 

バブル崩壊前までは、会社に忠誠を誓って、一生懸命仕事をしていれば、役職も給料も上がって、良い暮らしをすることができました。

その状態が崩壊し、いつリストラされるか分からない不安を持ち、会社に忠誠を誓うどころか、給料も上がらず、役職にも就けないことで会社への不満は貯まる一方という状態でしょう。

 

完全な解決策となるか分かりませんが、社員一人一人が自分自身のやりたいことを会社の中でできるか、自分の仕事が会社に貢献できているという意識を持てるかということが重要と考えます。

もしこれらのことが実現できているのであれば、多少給料が少なくても、役職に就けなくても、ある程度満足して働くことはできるのではないかと考えます。

 

現代においてはジョブ型雇用を謳っている企業が多くなっていますが、本当に社員が満足できる仕事をできているのかは疑問です。

今でも、給料をもらうためにやりたくない仕事を続けている人も多いと思います。

そのような状態になると、モチベーションも維持できず、いずれは「静かな退職」状態になることでしょう。

 

会社がしっかりと社員一人一人のやりたいことができる状態、会社に貢献できていると実感できる状態を用意ことが解決策だと考えます。

一人一人価値観は違うので非常に難しいことですが、社員が満足した状態で働ける状況が重要です。

 

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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