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【日本株式セクター分析】ペロブスカイト太陽電池関連セクターまとめ ~フィルム型 ガラス型 タンデム型 ヨウ素 GX 国策~

こんにちは、ToMO(@tomo2011_08)です。

 

これまで株式銘柄単体の分析をしてきましたが、今後はセクターごとの分析もしていきたいと思います。

 

 

投資家の資金は、セクターごとに流入・流出することが多く、同じセクターの銘柄であれば同じような値動きをすることが多いです。

そのため、投資する銘柄を決めるときに、調子の良いセクターから銘柄を選択すると良い投資成績につながります。

 

 

今回は、最近話題になることが多くなったペロブスカイト太陽電池関連セクターについて分析したいと思いますので、参考にして頂けると嬉しいです。

株式投資や就活のための企業研究をしておられる方におすすめの記事になります。
 
以下の情報は、2026年3月23日現在の情報になります。
 
目次

 

ペロブスカイト太陽電池とは?

ペロブスカイト太陽電池とは、シリコン系太陽電池に続く「次世代太陽電池」の本命として、世界中で激しい開発競争が行われている技術です。
この技術は、2009年に桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授によって発明された、正真正銘の「日本初」の技術です。
 
従来の太陽光パネルが、シリコンの半導体基板を用いた「硬くて重い板」であるのに対し、ペロブスカイト太陽電池は、フィルムやガラスなどの基材に発電層を塗布・印刷して作る「薄くて軽い、曲げられる電池」です。
 
「ペロブスカイト結晶構造」を持つ材料をインクのように基板に塗ることで発電層を形成します。
製造プロセスが比較的シンプルで、焼成温度もシリコン系より低いため、製造時のエネルギー消費が少なく、将来的には大幅な低コスト化が可能と言われています。
 
日本政府が進めるグリーン・トランスフォーメーション(GX)の重点分野にも指定されており、実証実験期を経て、ついにこれから商用化が本格始動するフェーズとなりました。
 
一口にペロブスカイト太陽電池と言っても、実は基材や構造の違いによって大きく3つのタイプに分類されます。

設置場所や目的に応じて使い分けが進められています。

 

フィルム型(軽量・フレキシブル)

〇軽量で柔軟という特徴を有し、建物壁面など、これまで設置が困難であった場所にも導入が可能で、新たな導入ポテンシャルの可能性大
〇海外勢に、大型化・耐久性といった製品化のカギとなる技術で、大きくリード
△発電コストの低下に向けては、引き続き、耐久性の向上に係る技術開発が必要

ガラス型(建材一体型・BIPV)

〇建物建材の一部として、既存の高層ビルや住宅の窓ガラスの代替設置が期待され、一定の新たな導入ポテンシャルの可能性に期待
〇フィルム型と比べ、耐久性が高く、耐久性を確保しやすい
△海外勢でも技術開発が盛んにおこなわれており、競争が激化してきている状況にある
 

タンデム型(高効率)

〇現在一般的に普及しているシリコン太陽電池の置換えが期待されており、引き続き研究開発段階。世界的に巨大な市場が見込まれる

△海外勢でも技術開発が盛んに行われており、競争が激化してきている状況にある

△開発の進捗状況は、フィルム型やガラス型に劣り、引き続き研究開発段階

×シリコンは海外に依存

 
技術的な利点に加え、日本にとって国家戦略レベルで重要な理由があります。
それは、主原料となる「ヨウ素」の存在です。
 
シリコン系パネルの原料の多くは海外(特に中国)に依存していますが、ペロブスカイトの主原料であるヨウ素は、日本が世界第2位の産出量(世界シェア約30%)を誇ります。
 

ペロブスカイト太陽電池のメリット

導入を検討する上で、特に注目すべきメリットは以下の3点です。
 

場所を選ばない(軽量・柔軟)

軽くて曲げられるため、耐荷重が不足している工場の屋根や、曲面を含むビルの壁面、テント倉庫など、これまで設置できなかった場所にも導入可能です。
 
特に築年数の古い建物では、シリコン製パネルの重さに耐えきれず、屋根の補修工事に莫大なコストがかかるケースがありました。
ペロブスカイトなら建物への負荷を最小限に抑えられるため、補強工事不要、または大幅な工期短縮・コストダウンでの導入も現実的になります。
 

弱い光でも発電する

曇りの日や雨天、早朝・夕方、さらには室内光のような弱い光(散乱光)でも、効率的に発電できる特性があります。
 
この特性は、直射日光が当たりにくい「壁面設置(垂直設置)」において真価を発揮します。
太陽高度が低い朝夕や、地面からの反射光も逃さず電力に変えるため、設置条件によってはシリコン製に比べて「1日を通した総発電量(実発電量)」の底上げが期待できます。
天候による発電量の低下を抑え、工場の安定的な自家消費電力の確保に貢献します。
 

透過性・デザイン性

光を通す「シースルー型」のパネル製造が可能です。

透過率や色を調整できるため、オフィスの窓ガラスや天窓、建物の外装材(BIPV)として違和感なく溶け込みます。

農地の上に設置する営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)など、新たな用途への広がりが期待されています。

 

窓に設置した場合、発電するだけでなく、日射を遮る「遮熱効果」による空調負荷の低減(省エネ)も同時に期待できます。

「創エネ」と「省エネ」のダブル効果が狙えるほか、来客の目につきやすい場所に設置することで、環境先進企業としてのPR効果も絶大です。

 

実用化の見通し

多くの関係者が最も気にされているのが「いつから導入できるのか?」という時期の問題でしょう。
政府(経済産業省)のロードマップや最新動向をもとに開設します。
 

 

2025年度より、一部の先行事例として「社会実装(実証導入)」が始まりました。
国内の主要メーカーも、公共施設や特定プロジェクトにおいて、実際の環境下での稼働データを取得する動きを加速させています。
 
政府は「2030年までにGW(ギガワット)級の量産体制を構築」という目標を掲げています。
つまり、一般的なシリコンパネルと同じように、企業が当たり前に購入・設置できるようになるには、あと数年(2030年頃まで)の技術成熟と量産化を待つ必要があるというのが現実的な見方です。
 
BtoB(法人用途)として採用するには、現時点で無視できない3つの技術的課題が残っています。
 

耐久性(寿命)

ペロブスカイトの結晶構造は、水分(湿気)や熱、酸素に弱いという弱点があります。
従来のシリコンパネルは20年~30年の寿命がありますが、ペロブスカイトはまだそこまでの長期耐久性が実証されていません。
 
 長期投資となる企業の発電所において、数年で劣化してしまうリスクは導入の大きな障壁となります。
 

大型化の難易度

 ニュースで「変換効率25%超え」と報道される数値は、研究室レベルの小面積での実験値です。

辞めに設置するような「大面積」では膜を均一に塗るのが難しく、面積が広がると発電効率が15~18%程度まで低下する傾向にあります。

 

鉛の使用

 現在、高い効率を出せるペロブスカイト材料には、有害物質である「鉛」が含まれています。
 
EUのRoHS指令などの環境規制リスクや、万が一の破損時や廃棄時の土壌汚染リスク、廃棄時の処理コストが明確でない点は、コンプライアンスやESG経営を重視する上場企業等において、採用の大きな懸念材料となっています。

 

 

ペロブスカイト太陽電池関連セクター内の銘柄

市場別に、代表的な銘柄をリストアップしてみました。
個別銘柄の記事があるものは、銘柄名にリンクをつけています。
 
RERの目安は15倍、PBRは1倍なので、それ以下だと割安といえます。
また、利回りは4%以上だと高配当銘柄といえます。
割安で高配当を狙うのも良いと思います。
 
【4221】大倉工業
【4633】サカタインクス
 
上記は、データ上は割安で高配当な銘柄ということになります。
 
コード 銘柄名 市場 PER PBR 利回り
4204 積水化学工業 プライム 15 1.31 3
6752 パナソニックホールディングス プライム 15.3 0.73 3.79
4118 カネカ プライム 9.1 0.59 3.36
4901 富士フイルムホールディングス プライム 13.4 0.95 2.38
4902 コニカミノルタ プライム 9.1 0.47 2.01
5201 AGC プライム 15.3 0.79 3.79
1963 日揮ホールディングス プライム 17.2 1.2 1.87
6804 ホシデン プライム 9.4 0.93 1.8
1663 K&Oエナジーグループ プライム 22.4 1.34 1.14
1802 大林組 プライム 15.5 2.21 2.27
3132 マクニカホールディングス プライム 15.7 1.58 2.95
4004 レゾナック・ホールディングス プライム 26.3 2.9 0.58
4021 日産化学 プライム 18.7 3.41 2.93
4188 三菱ケミカルグループ プライム 26.2 0.67 3.53
6996 ニチコン プライム 21.2 1.1 1.9
4221 大倉工業 プライム 12.3 0.84 4.7
4362 日本精化 プライム 12.1 1.09 3.75
4633 サカタインクス プライム 9.2 0.91 4.5
5020 ENEOSホールディングス プライム 27.2 1.15 2.49
5202 日本板硝子 プライム 993 0.6 -
5214 日本電気硝子 プライム 20.5 0.96 2.53
5901 東洋製罐グループホールディングス プライム 11.3 0.83 3.09
6387 サムコ プライム 35.9 4.45 0.78
6724 セイコーエプソン プライム 15.3 4.45 0.78
6753 シャープ プライム 7.1 1.47 -
6856 堀場製作所 プライム 19.5 2.27 2.6
7259 アイシン プライム 12.8 0.75 2.94
7751 キヤノン プライム 11 1.08 3.72
7752 リコー プライム 12.7 0.68 2.94
7966 リンテック プライム 17.1 1.26 2.35
8015 豊田通商 プライム 18.4 2.2 1.85
4107 伊勢化学工業 スタンダード 54.9 7.4 0.69
6245 ヒラノテクシード スタンダード 16.6 0.68 4.79
4237 フジプレアム スタンダード - 1.2 1.45
5018 MORESCO スタンダード 11.1 0.79 2.92
4960 ケミプロ化成 スタンダード 47.8 2.23 0.73
6145 NITTOKU スタンダード 14.5 0.96 2.77
6223 西部技研 スタンダード 10.9 1.32 3.22
6384 昭和真空 スタンダード 20.3 1.02 3.74
5216 倉元製作所 スタンダード - 11.99 -
6255 エヌ・ピー・シー グロース 30.3 1.58 1.3
3777 環境フレンドリーホールディングス グロース - 4.87 -
 

 

ペロブスカイト太陽電池関連セクター内の重要テーマ

ペロブスカイト太陽電池関連株は、一括りに語られがちですが、実際にはポジションが大きく異なります。
投資判断をする上では、「どの立ち位置でペロブスカイト太陽電池市場に関わっているのか」を整理することが重要です。
 
ざっくり分野ごとにまとめると以下のようになります。


セル・モジュール本体(フィルム・ガラス・IoT向け)

フィルム型・ガラス型・小型モジュールなど、発電セルそのものを手掛ける企業群。

実用化ロードマップや実証の進捗が株価材料になりやすい。

 

積水化学(4204)、カネカ(4118)、パナソニックHD(6752)、シャープ(6753)、リコー(7752)、ホシデン(6804)、環境FHD(3777)

 

原料(ヨウ素・前駆体・電子/正孔輸送層など)

ヨウ素や電子/正孔輸送材料、シリコーン封止材など、セルの性能・耐久性を左右するキー素材を供給。量産フェーズでは継続的な需要増が期待。

 

伊勢化学(4107)、K&OエナジーG(1663)、三菱ガス化学(4182)、三菱マテリアル(5711)、日本精化(4362)、三菱ケミカルG(4188)、信越化学(4063)

 

ガラス・フィルム・封止材(モジュール構造材)

ガラス基板・超薄板ガラス・封止材・ラミネート技術など、BIPVや耐久性に直結するパーツ。NEDOのGI基金案件や屋外実証で実績を積み上げ中。

 

AGC(5201)、日本電気硝子(5214)、大日本印刷(7912)、MORESCO(5018)、信越化学(4063)、フジプレアム(4237)

 

製造装置・塗工・検査

塗工設備、組立装置、ALD装置、インクジェットヘッド、膜厚・電極検査など、量産ラインを構成する装置銘柄。設備投資ニュースが直接材料になりやすい。

 

ヒラノテクシード(6245)、エヌ・ピー・シー(6255)、サムコ(6387)、コニカミノルタ(4902)、ニレコ(6863)、キヤノン(7751)

 

EPC・システムインテグレーター

ペロブスカイトを組み込んだ発電所・建物・農地実証などを手掛けるポジション。
モジュール側が実用フェーズに入ると、EPC案件増加への期待。
 
ウエストHD(1407)、日揮HD(1963)、環境FHD(3777)
 

モビリティ/自動車・建物外装用途

自動車屋根や店舗壁面など、モビリティ×BIPVの実証を進める企業群。
Enecoatとの共同開発やBIPV実証が具体的なニュースソース。
 
トヨタ自動車(7203)、アイシン(7259)、シャープ(6753)、パナソニックHD(6752)、三菱ガス化学(4182)
 

 

その他のセクター

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まとめ

ペロブスカイト太陽電池は、「軽量で曲げられる」「低照度で発電可能」「低コストで製造可能」といった多くの利点を持ち、未来のエネルギー供給を支える技術として大きな期待が寄せられています。
 
実用化に向けては、耐久性の向上や鉛の対策といった課題が残されていますが、国内外の企業や研究機関による開発競争により、技術は着実に進歩しています。
 
2025年頃の社会実装開始、2030年頃の本格普及を目指し、政府も支援を強化しており、将来的には蓄電池と組み合わせることで、さらにクリーンで安定したエネルギー社会の実現に貢献する可能性があります。
 
高市首相もペロブスカイト太陽電池を推進していく方針を示しており、国策として注目度は高まっています。
今後は、研究開発の進展や量産化の動き、政府のエネルギー政策などが関連銘柄の株価材料となる可能性があるため、技術トレンドや企業の取組みを継続的にチェックしていくことが重要です。
 
上記で割安で、利回りの良い銘柄を紹介しましたが、もちろんペロブスカイト太陽電池関連セクターの主力(【4204】積水化学、【4107】伊勢化学工業、【4118】カネカ、【1963】日揮ホールディングス、【6255】エヌ・ピー・シー)を選択するのも良いと思います。
 
自分自身の大事にする選択基準を決めて、銘柄を選択されるのが良いと思います。
 

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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